相手によって伝える・伝えないを使い分けることに
通常のやりとりでは困らずに受け答えができるため、現在のところ、伝える必要のない人にまであずさの特性を話すことはしていません。まゆみのケースとは正反対になるのですが、あずさのことをよく知らない人に「特性がある」と伝えることで、逆に誤解や憶測を招くのでは?という懸念があるからです。
一方で、関わる中で特性を目にするかもしれない祖父母世代や仲の良い友人たちにはありのままを伝えています。祖父母はともかく、友人たちはみんな「えっ?あずさちゃんが?全然分からなかった」と言ってくれるのですが、通常のつき合いでは気づかないくらい特性の出る場面が限定的ということなのでしょう。
一方で、関わる中で特性を目にするかもしれない祖父母世代や仲の良い友人たちにはありのままを伝えています。祖父母はともかく、友人たちはみんな「えっ?あずさちゃんが?全然分からなかった」と言ってくれるのですが、通常のつき合いでは気づかないくらい特性の出る場面が限定的ということなのでしょう。
今は療育園に通っていますが、来年からあずさが保育園の年少クラスに通うようになれば、あずさの特性のことは園にも伝えるつもりでいます。
長い保育時間の中であずさの特性が強く出る場面があるかもしれないので、定型発達の子どもと同じ対処では上手くいかない可能性があることを先生方にも知ってもらっていたほうが、あずさにとって良い園生活が送れるだろうと思うからです。
あずさの特性に対し、ひとまずわが家は「周りの人が困るかもしれないので、あずさと日常的に関わる人には伝えておく」という方針になりました。関わってくれる人も予備情報があるほうが安心でしょうし、知っておいてもらうことであずさの助けになることもあると思います。
長い保育時間の中であずさの特性が強く出る場面があるかもしれないので、定型発達の子どもと同じ対処では上手くいかない可能性があることを先生方にも知ってもらっていたほうが、あずさにとって良い園生活が送れるだろうと思うからです。
あずさの特性に対し、ひとまずわが家は「周りの人が困るかもしれないので、あずさと日常的に関わる人には伝えておく」という方針になりました。関わってくれる人も予備情報があるほうが安心でしょうし、知っておいてもらうことであずさの助けになることもあると思います。
ほどよい加減を学んで行けるように……
激しかったあずさの癇癪が落ち着いていったように、積極的すぎる特性も落ち着いて、この先の集団生活で困らないくらいになるといいなと思います。本人も周りも困らなくなれば、当然ですがカミングアウトについて頭を悩ますこともなくなります。
好奇心旺盛なところも人と関わろうとするところも、節度さえ守れれば長所になると思うので、私もあまりダメダメ言い過ぎずにほどよい加減を教えていきたいです。
好奇心旺盛なところも人と関わろうとするところも、節度さえ守れれば長所になると思うので、私もあまりダメダメ言い過ぎずにほどよい加減を教えていきたいです。
執筆/にれ
(監修:森先生)
「発達障害のグレーゾーン」と言われる人は、10人に1人とも、7人に1人とも言われています。専門家によって意見はまちまちです。そもそも病院に来ないで悩んでいる人も多く、正確な人数を把握することがかなり難しいのです。
精神医学では、便宜上「発達障害」の診断基準が定められていますが、実際のところ、「発達障害」、「グレーゾーン」、「発達に偏りのない人」、なんてはっきりくっきりと分かれているものではありません。グレーゾーンだから発達障害よりも苦しみが少ないとも思いません。発達障害には発達障害の、グレーゾーンにはグレーゾーンの苦しみがあります。
グレーゾーンであることを周囲に伝えておくべきかどうか、悩まれる方も多いかと思います。
もちろん、伝えておいたほうが対策をたててもらいやすいというメリットはありますが、中には偏見を持つ人もいるでしょうから難しいところです。どこまで伝えるかは慎重に考えないといけません。
はっきりと味方になってくれる人、保育園や学校の先生には伝えておくべきでしょう。よく遊ぶお友達などごくごく親しい人にも特性を伝えておくと、いざというときに手助けをしてもらえるのではないでしょうか。たとえば誤解を受けそうな場面でフォローしてくれるとうれしい、というように伝えておくといいかもしれません。
(監修:森先生)
「発達障害のグレーゾーン」と言われる人は、10人に1人とも、7人に1人とも言われています。専門家によって意見はまちまちです。そもそも病院に来ないで悩んでいる人も多く、正確な人数を把握することがかなり難しいのです。
精神医学では、便宜上「発達障害」の診断基準が定められていますが、実際のところ、「発達障害」、「グレーゾーン」、「発達に偏りのない人」、なんてはっきりくっきりと分かれているものではありません。グレーゾーンだから発達障害よりも苦しみが少ないとも思いません。発達障害には発達障害の、グレーゾーンにはグレーゾーンの苦しみがあります。
グレーゾーンであることを周囲に伝えておくべきかどうか、悩まれる方も多いかと思います。
もちろん、伝えておいたほうが対策をたててもらいやすいというメリットはありますが、中には偏見を持つ人もいるでしょうから難しいところです。どこまで伝えるかは慎重に考えないといけません。
はっきりと味方になってくれる人、保育園や学校の先生には伝えておくべきでしょう。よく遊ぶお友達などごくごく親しい人にも特性を伝えておくと、いざというときに手助けをしてもらえるのではないでしょうか。たとえば誤解を受けそうな場面でフォローしてくれるとうれしい、というように伝えておくといいかもしれません。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
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