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12.一人ひとりに合わせたポジティブストレス

先日お話ししたポジティブストレスとネガティブストレス。 本日はポジティブストレスに注目して、もう少し掘り下げてみたいと思います。 ポジティブストレスは、楽しい時などに多く生まれる 身体や心にとってプラスとなるストレスのことです。 マイスペ×スパークでは心・感情の発達を特に重要視しているので、 感情の発達を促せるようなポジティブストレスをお子さんに与えていけるよう 意識しながら療育を行なっています。 ですが、ポジティブストレスの適切な大きさや必要なサポートは お子さんによって異なります。 たとえば、その子がまだ1人では出来ないことなのに何一つ手助けしないでいると そのストレスを乗り越えられないままストレス過多になってしまいますが、 反対に、負担を全て取り除き1人で出来ることでも何でも手伝ってしまうと、 そこから成長・発達していくことは難しいです。 お子さんの 「自分1人では出来ないけれど、誰かの手助けがあれば出来そう」 なゾーンこそが、まさに発達に大切なポイントであり、 ポジティブストレスが生まれる場面だと考えています。 上記のゾーンのことを、心理学の用語では 発達の最近接領域といいます。 発達の最近接領域は、お子さんによって全く違います。 服の着脱に例えると、 1人で着替えが出来るお子さんであれば、そのサポートはほとんど必要ないですし、 袖を通すのがまだ1人では難しいようであれば そのポイントに絞って少しだけサポートしていきます。 感情の発達についても同じで、 "このお子さんはある程度自分で感情のコントロールが出来るようだ" "このお子さんはまだもう少し感情を調整するサポートが必要だ" といった形で、お子さんの年齢ではなくポジティブストレスに対する対応力を判断し、 常に発達の最近接領域を保ちながら 感情の発達に必要な負荷を掛けていきます。 それぞれのお子さんに合った最近接領域でのチャレンジによって、 自ら挑戦する力や、 感情をコントロールする力(お友達とのいざこざの対処、気持ちの切り替えなど) を身につけていきます。 ご家庭でも、お子さんの 「1人では難しいけれど少し手助けすれば出来そう!」 があれば、ぜひ一緒にチャレンジしてみてください! そのポジティブストレスが、お子さんの成功体験につながり、 心身の発達に大きな影響を与えていきます。

マイスペ×スパークBlog
21/12/02 21:56 公開

11.しつけの前にする大切な関わり

前回の投稿で、 マイスペ×スパークでは、しつけの前の段階の「寄り道療育」を大切にしています… とお話ししました。 ↓↓まだ読んでいない方は是非こちらからご覧ください↓↓ https://ameblo.jp/myspespark/entry-12634949266.html 今日は寄り道療育について詳しくお話しします。 マイスペ×スパークでは、お子さんと療育士との良好な人間関係をもとに、 運動という課題を達成する道のりの中でたくさん寄り道をしていきます。 たとえば分かりやすい例を挙げると、 ①療育士が「今日はボールを使った運動をしよう」とプログラムを作って、 面白い動きや表情でお子さんを誘ってみる ②お子さんは乗り気ではない様子…もやもや 初めはボールで遊んでいたけれど、だんだん別のことに興味を持って遊び始めた これが、もともとの予定から外れて(脱線) 興味の寄り道をしている状態です。 そうなった時、マイスペ×スパークでは 「今日はボール遊びをするから〇〇しないよ」 などとお子さんの行動の否定やこちらの指示に従わせるのではなく、 「あれ?ねえねえボールで遊びたいよ〜一緒に遊ぼうよ〜キラキラ」 というように一度誘ってみます。 そのうえで、それでも戻る様子が見られない時に、 お子さん寄り道を咎めたり無理やり戻そうとしたりせず共感し、 肯定して関わること。 またそうした場面に限らず、 お子さん自身の興味や遊び心から自分で進んで動いてみること自体も寄り道と呼び、 その寄り道を大切にしながら行う療育が寄り道療育です。 寄り道は、大人からすると無駄に見えるかも知れませんが、 お子さんの脳をたくさん刺激し、感覚や感情の幅を広げます。 また、お子さんに先導してもらうことで運動量が増え、 療育の効果はさらに高まり、コミュニケーションや感情発達の向上が期待されます。 寄り道療育で私たちが大切にしていることが、大きく分けて4つあります。 1.出来る限り寄り道を大切に 命の危険や誰かに攻撃をするなどのことがない限りは、 認め共感してたくさん褒めて、それを体験させてあげること、そして一緒に楽しむことです。 2.擬音語 びゅー!どかーん!などの擬音語を使って、感覚や感情をたくさん伝えます。 3.体全体で関わる! 言葉だけでなく体を大きく動かしたり、抱き締めたり、 体全体でやりとりをたくさんすることで、絆を深め感情の発達を促します。 4.遊びや運動につなげる お子さんが持った興味の対象をきっかけに「やりたい」という意欲を引き出し、 興味の幅を広げてうまく遊びや運動につなげていくことが大切です。 寄り道にただ一緒についていくだけではなく、 お子さんの興味に向かって探検させ、 感性豊かな療育士がお子さんの気持ちをぐんぐん引っ張りながら 一緒に楽しく体を動かしていく。 しつけ、よりも前に、興味の寄り道を受け入れてもらえたと感じることで、 自己を肯定する感情が高まり、自信を持って行動できるようになります。 そしてその積み重ねで、お子さんの豊かな感覚や感情は育まれていくのです。 ぜひ普段の生活でもお子さんの寄り道に目を向けて、 出来る範囲で取り入れてみてください!

マイスペ×スパークBlog
21/11/23 20:13 公開

10."しつけ"をしないマイスペ×スパーク

しつけとは、 社会で生活するうえで必要な礼儀を身につけたり、 集団生活が出来るように訓練することです。 子どもは親や学校の先生などからのしつけを通して、 してはいけないことやした方がいいことを学びます。 それは生きていく上でとても大切で必要なものです。 ですが、発達に特性のあるお子さんの場合、 しつけの前にもう少し段階を踏む必要があります。 なぜなら、発達に特性のあるお子さんたちは 脳の機能的な面で他のお子さんたちと異なりがあり、 そのために、実際の年齢と発達年齢に差が生まれているからです。 学校などの社会に出ると、 お子さんの発達年齢には見合わない難しい課題を強いられたり、 色々な場面でしつけられることがありますが、 出された課題やしつけを受け止め、吸収して、アウトプットすることはまだ少し難しい状態にあるお子さんが多いです。 私たちは、療育はしつけの前段階だと考えています。 発達に特性のあるのお子さんが、集団生活能力よりもまず伸ばしていくべきものは、 ・「感覚や感情」の発達 ・「ストレスから回復する力」 です。 ここが発達してはじめて、 お子さんは集団生活をするうえで大切なことを吸収して それを行動に移したりすることが出来るようになっていきます。 ではどうすればそこが発達していくのでしょうか? マイスペ×スパーク運動療育では、 療育士たちがお子さんに合わせた療育プログラムを事前に組んでいますが、 お子さんの興味がプログラムとは違うところに生まれて脱線していくことがよくあります。 そうした時に"しつけ"だと、 「今は何する時間だと思う?」 「こっちで〇〇するんだよ、おいで」 などの声かけをするかと思います。 脱線して興味の寄り道をしているところから 社会の中に戻す声かけですね。 それ自体はすごく大切なことで必要な声掛けなのですが、 いきなりそれを伝えてもなかなか受け入れられなかったり、 その瞬間は行動が戻ったとしてもストレスが溜まって 後々同じことを繰り返してしまったりします。 それらは ・自分のやりたいことを否定された ・今そっちはやりたくないのに無理やり戻された というネガティブストレスとして残ってしまう場合があります。 脱線というのは、「お子さんから生まれた興味」です。 マイスペ×スパークでは、 社会に戻す促しをすぐにするのではなく、 まずはその脱線=寄り道を認めて、共感して、一緒に楽しむところから始まります。 これがしつけの前段階、 「寄り道療育」 と呼んでいる関わり方です。 この関わりが、実は感覚や感情の発達を促すのにとても大切な関わりなのです。 次回はこの「寄り道療育」について、詳しくお話ししたいと思います。

マイスペ×スパークBlog
21/11/13 15:57 公開

09.子どもと目が合わないのはどうして?

親御様から頂く相談の1つにこのようなものがあります。 「話をしていても、子どもと目が合わない」。 目が合わなかったり、人との関わりが苦手だったりするのは 自閉傾向にあるお子さんの特性の一つです。 自閉傾向のお子さんはコミュニケーション面で困難がある場合が多く、 誰かと目を合わせる、ということもコミュニケーションのひとつです。 私たちが普段当たり前にしているコミュニケーションは、 脳内の色々な神経回路が複雑に繋がり合っているから出来ることです。 発達に特性のあるお子さんは、 生まれつき特定の脳神経回路の繋がりが強かったり弱かったり、 回路が少し少なかったりします。 そのため、お子さんによってはコミュニケーションを苦手とすることもあるのです。 このようなお子さんにとってまず大切なのは、 相手を認識すること です。 おもちゃ・物ではなく、人と関わっているという感覚をお子さんに認識してもらうことが、 まず最初の一歩になります。 ・くすぐり ・手遊び ・だっこでぐるぐる回ってみる などの触れ合い遊びは、 お子さんが相手を認識するためにとても効果がある関わり方です。 マイスペ×スパークでは、この関わりを ラフタンプレイ と呼んでいます。 ラフタンプレイは、ストレスを和らげたり リラックス効果を持つオキシトシンの分泌を助けるので、 ストレスが少ない状態で相手を意識出来る、 とても良い関わりです。 触る、触られる、ぎゅっと抱きしめられる、包み込まれる。。 そういった、人と触れ合い遊ぶ感覚を味わいながら お子さんは人と遊び関わる経験を重ね、習得していきます。 未就学のお子さんや人との関わりが特に苦手なお子さんは、 他者をしっかり意識して関わる経験が少ないため、 突然ぐいぐい来られるとどうしたら良いか分からず さらにパニックを起こすことがあります。 その場合マイスペ×スパークでは 「お子さんの近くで大人も一人遊びをする」 という関わり方をしています。 直接関わるのではなくて、 お子さんのそばで、 お子さんがやっている遊びを同じように(お子さん以上に!) 楽しみながら遊んでみる。 その時も、 「何この遊び!〇〇ちゃん(くん)が考えたんだ!?すごく楽しいなぁ〜!」 と、言葉や体で表現しながら楽しそうに共動・共感します。 お子さんは、 なんだか自分の近くで自分の遊びを楽しんでる人がいるなあ… とだんだん意識を向けるようになります。 そうしたやりとりを繰り返しながら段階的に少しずつ積極的な関わりをしていくと、 お子さんのストレスが下がり自己肯定感が高まった状態で 相手を認識していくようになるのです。 1,2回ですぐに効果が出るわけではありませんが、 続けることでお子さんの感覚や感情が刺激され発達して、 だんだん相手を意識することができるようになり、 目を見てお話しすることが少しずつ増えてきたお子さんもいます。 ぜひご家庭でも、 ラフタンプレイや共動・共感を取り入れてみてください!

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21/11/04 12:15 公開

08.豊かな環境が発達を促す

脳にたくさんの刺激を与えてくれて、発達を促すもの。 それは、周りの豊かな環境です。 たとえば、外の自然環境。 森の中をのんびり散歩するだけでも、 血圧や循環器系など免疫系に良い効果があると 科学的にも実証されています。 運動も、室内のランニングマシンで走るより、 外でする方がより多くの神経伝達物質が分泌され、 脳細胞もたくさん作られます。 ではどうして室内より外のほうがいいのでしょうか? それは、外ではあちこちに気を配らないといけないからです。 外には芝生や土、でこぼこ道など色んな地面があって、 自然と足元に注意しますよね。 転ばないよう足元に注意したり、 葉っぱがこすれる音や水の流れる音、虫や鳥などの動物を見たり聞いたり… 手や足、耳や目など 色々な感覚から入るたくさんの刺激を受け取る時というのは、 脳がたくさん働いているのです。 脳は使えば使うほど刺激を受けて発達します。 外でたくさんの感覚刺激を受けている状態で運動をすると、 効果はもっと高まります。 さて。 マイスペ×スパークでの普段の療育は、基本的に室内となります。 室内だと、効果ないんじゃないの…? という疑問も生まれるかもしれません。 実は、マイスペ×スパークにも、 とても豊かな環境があるのです。 それは、私たち療育士です。 療育士たちはお子さんと同じように、もしかしたらお子さん以上に、 やんちゃでユーモアセンスたっぷり、そして野生的です。 面白おかしく動き回り、 声のトーン、表情、動きを豊かに表現しながらお子さんと関わる療育士は、 お子さんにリアルな感覚刺激をたくさん与えます。 室内も、色んな色や形、大きさの模様やおもちゃが部屋のあちこちにあり、 こちらも実はお子さんの感覚を刺激するような環境を作ってあるのです。 ひょうきんで少し野生的な療育士と豊かな関わりをすることで、 子どもたちに外と同じようにたくさんの刺激を受けてもらいながら、 集中力を保ったまま楽しく体を動かす中で発達を促しています。 一緒に遊ぶ時、ほんの少しだけ声のトーンやテンションを普段以上に意識してみていただけると、 お子さんの脳にはいつもよりもっとたくさん刺激が加わります。 ぜひ意識してみてください!

マイスペ×スパークBlog
21/11/01 16:04 公開
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