こんにちは、発達支援Laboランプです。
ここでは、定期的に療育支援に関連するテーマについて、理論的な背景と合わせて発信をしています。
今回のテーマは「できる子、いい子ってなんだろう?」です。
「できる子」「いい子」とは何でしょうか?この言葉はよく褒め言葉として使われますが、その意味は案外曖昧で、その背後には様々な価値観や期待が絡んでいます。一般的に「できる子」とは、勉強やスポーツ、その他の活動で優れた結果を出す子どもや、「手のかからない」を指すことが多いのではないでしょうか。一方、「いい子」とは、親や先生の言うことをよく聞き、周囲の期待に応える子どもを指すことが多いでしょう。
しかし、この「できる子」「いい子」という評価は、一見ポジティブに思える反面、子どもたちに無意識のうちに大きなプレッシャーを与える可能性があります。例えば、「できる子」であるために、常に成果を出さなければならないと感じ、失敗や苦手な部分を隠そうとすることがあります。また、「いい子」であるために、自分の感情や意見を抑え、他人の期待に応え続けることが習慣化してしまうこともあります。
さらに、この評価基準は、子どもたちの個性や成長を見落とす危険性を孕んでいます。すべての子どもが同じペースで成長するわけではなく、それぞれが異なる興味や才能を持っています。しかし、一律の基準で「できる」「できない」や「いい」「悪い」を判断することは、子どもたちの多様性を無視し、成長を妨げることになりかねません。
では、「好きなことだけをやり、やりたくないことはやらなくてもいいのか?」もちろん、そうではありません。人生には、たとえ難しくても避けられない課題や、取り組むべき問題が存在します。大切なのは、そういった課題にどう向き合い、乗り越えていくかを学ぶことです。「できる子」「いい子」という枠に縛られず、自分の力で困難に挑戦し、努力することの大切さを知る経験こそが、子どもたちの真の成長に繋がるのではないでしょうか。
そのために、私たち大人が果たすべき役割は、子どもたちのペースを尊重し、適切なサポートを提供することです。挑戦すべき時には背中を押し、無理をさせないよう見守りながら、子どもたちが自ら成長していく道を共に歩む姿勢が求められます。大切なのは、結果を急ぐのではなく、子どもたちが自分の力で成長し続けるための土壌を育てることです。
「できる子」「いい子」という評価基準にとらわれず、子どもたち一人ひとりの個性や成長を尊重し、彼らが持つ可能性を最大限に引き出すサポートをしていきましょう。子どもたちが本当に必要としているのは、単なる評価ではなく、彼らの成長を温かく見守り、共に歩んでくれる存在なのではないかと考えています。
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第28回「できる子、いい子」ってなんだろう?
支援の背景
24/08/14 20:18