早速我が家でもトライ!

それからの私は息子の偏食を治そうとやっきになることはやめ、息子が食べられる食材で食べられるメニューを考えるようになりました。

こうして向き合ってみると、食べられる食材は少ないですが、意外とバランスが取れた「偏食」だと気づきました。

佐々木先生の家のビュッフェスタイルをアレンジし、お皿に全てのおかずを少量ずつ盛り、全部食べることが出来たら、魚や豆など好きなものをお代わりできるルールとしたのです。

その結果、限られた食材なのでメニューは工夫してもマンネリになってはしまいますが、イライラは激減しました。

給食も食べることを無理強いせず、帰宅後におにぎりなどの軽食を用意し対応しました。

また実家に帰るときは今も息子が食べられるものを作って持っていくようにしています。

外食も「蕎麦屋しか行けない」と考えず、「蕎麦屋だけでも行けるところがある」と考えるようになりました。

息子の偏食に変化が…

息子に変化が現れたのは小学校3年生の時。

それまで学校給食は仕出し弁当だったのですが、学校に給食室が出来て学校調理に変わり、温かい給食が提供されるようになりました。

そして学校での周囲の友達の「美味しい」という反応が後押ししたのか、自然といろんな物を口にするようになったのです。

5年生のとき、から揚げをしのぐ給食人気メニューの「洋風かき玉汁」を家でも食べたいと言われ、どんな食材が入っているのか?どんな味付けなのか?と息子に聞き取りをしながら家で作ったことは今でも忘れられません。

息子は「学校はもう少し野菜が少ないよ」と言いつつ完食してくれました。「洋風かき玉汁」は今も我が家の定番です。

味覚だって、その子のペースでゆっくりと発達していく

息子の偏食は、人並み・・・とまでは行きませんが、食事に苦労しない程度には徐々に改善していきました。

今では、ポトフなんてゴロゴロ野菜が入ったスープを喜ぶほどの変貌ぶりです。外食の際の選択肢も広がりました。

いろんな物をゆっくりと食べられるようになっていく息子の姿を見て、思ったことがあります。

それは、「発達障害児は味覚の発達もゆっくりなのかもしれない」ということです。

佐々木先生の言葉は、「ゆっくり、でもちゃんと発達はしていくのだから待ってあげなさい」というメッセージが含まれていたのかもしれないと思います。

それに食事は、ただカロリーや栄養素を補給すれば良いわけではありませんよね?

体だけではなく心にも栄養を補給する大切な時間だと思います。それは、子どもだけでなく親にとっても同じなのかもしれません。

子供の偏食を治そうとしないで、子供が食べられる食材で食べられるメニューを家族で楽しみながら、味覚の発達を待ってみませんか?

笑顔のある、穏やかな食卓で。
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