自傷行為に気づいたら? 周囲が気をつけること

自傷行為をしていることに気づいたり、相談されたりした場合にどのような行動をとればいいのでしょうか。自傷行為している人が家族にいる場合と友達にいる場合をそれぞれ見ていきましょう。

◇家族に自傷行為している人がいるとき
まず、自傷行為を頭ごなしに「ダメ」と否定しないようにしましょう。本人もやめたくてもやめることができないため、まずは事実を受け止めて寄り添う言葉をかけることが大事です。

そして、自傷行為している人に挑発的な態度をとったり、感情的に説教することは避けましょう。「どうせ死ぬ覚悟もないくせに」「勝手にすれば」などの挑発的な言葉を使うことは、望ましくありません。

また口論になって、「腕を切ってやる」などと言われた時は感情的にならず冷静に、「切るかどうかはあなたが決めることかもしれないけど、私はそれを望んでいない」と伝えるといいでしょう。

挑発的な態度や感情的な説教と同じくらい避けるべき行動は、「自傷行為していることを見て見ぬふり」することです。気づいていないふりをしていても、相手に気づかれているケースが多いためです。
自傷行為に気づいたら、否定したり無視したりするのではなく「いつでも話を聞く」という姿勢でいるといいでしょう。

◇友達が自傷行為しているとき
友達から自傷行為していると打ち明けることは珍しいことではありません。子どもから友人から自傷行為を打ち明けられたと相談された時は、まず伝えてくれたことに感謝を伝えましょう。

そして、どのように対応したらよいか相談をされたら、自分は味方であり助けになりたいということを伝えるようにアドバイスするとよいでしょう。自傷行為はつらさを紛らわせる最善の方法ではありませんが、頭ごなしに否定するものではないためです。

自傷行為には専門家や大人の支援が必要です。子どもへは仮に「誰にも言わないで」と頼まれたとしても信頼できる大人に伝えることが大事なこと、伝えてくれたことに感謝を伝え、次項の専門家に相談する目安といった様子が見られたら、専門家と繋ぐようにしましょう。
参考:自傷行為の理解と援助|松本俊彦
https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1140080983.pdf

専門家に相談する目安と相談先

自傷行為を見つけた時の対応について紹介しましたが、状況によっては専門家に相談したほうがいい場合もあります。ここではその目安を紹介します。

・本人が自傷行為をやめたいと思っているのにやめられない
・自傷行為の鎮痛効果が低下している様子がある
・自殺目的で自傷をしている、または「死にたい」といった発言がある
・自傷行為の前後に「記憶が飛ぶ」様子がある
・摂食障害などの精神障害が併発している様子がある
・アルコールや薬物を乱用している様子がある

以上の様子が見られた場合は専門家に相談するといいでしょう。

相談先には、
●医療機関(小児精神科、精神科、心療内科)
●市町村保健センター/精神保健福祉センター
●児童相談所(18歳までの場合)
などがあります。
電話やメールなどで相談できる場所もあるため、WEBサイトを確認して相談しやすい方法を選ぶといいでしょう。
参考:自傷行為の理解と援助|松本俊彦
https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1140080983.pdf
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自傷行為のまとめ

ここまで自傷行為について詳しく見てきました。自傷行為の背景には、周囲へのアピールやかまって欲しいという感情ではなく、どうしようもない精神的苦痛があります。

精神的に苦しんでいる人に、精神論で説教をしたり、安易に大丈夫だと話したり、今すぐ自傷行為をやめるように約束させたりすることは、かえって追い詰めることになってしまいます。

もし周囲に精神的に苦しんで自傷行為する人がいたら、話を聞いたり、味方であることを伝えたりと寄り添い、本人がやめられない様子などがあったときは、精神科などへの相談も視野に入れるようにしましょう。
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