「学校に行きたくない」という選択は、身を守るためのSOSかも知れない

残念なことに、9月1日は子どもたちの自殺が最も多い日だといわれています。「学校をやめる」と決断する前の娘も、顔中にチックが出て、絶えず足が痛み、全身からSOSが出ている状態でした。

「普通は学校へ行きたくないと言っても『行きなさい』って言われるでしょ?私は『行かなくてもいいよ、ここにいればいいんだよ』って言ってもらえて救われた。あともうちょっとで、心が死んでしまうところだった。

本当に学校に行かなくなっても責められなかった。学校から逃げてダメな人間だと思っていたけど、毎日幸せだからこれでいいんだなと思えるようになった。」

娘は今、そんな風に話しています。

学校生活を楽しめる人にとって、学校はとても素敵な場所でしょう。

でも、心が苦しくて張り裂けそうになっている子供には、「行かなくてもいいよ」「体が辛いときと同じように、心が辛いときも休めばいいんだよ」という選択肢を示してあげることは、とても大切なことだと思うのです。

そして「行かない」という選択をした子どもたちが自分を責めることなく、安心して過ごせる環境を整えていくことが、親にできる最大のサポートではないでしょうか。

子どもたちが命をかけてまで行かなければならない場所など、一つもありません。同時に「行かない」という決断を下すことも、とても勇気のいることです。

子どもたちが、ギリギリのところで必死に出したSOSを受け止めてあげませんか?「なぜ行けないんだ」と子どもを責めるのではなく、ゆっくりとお茶を飲んだりお喋りをしたりして、お子さまを安心させてあげることから始めませんか?

大切なのは、どこで生きるかではなく、どう生きるか。

私はそう思います。

学校に行かなければすべてが終わるわけではありません。ホームスクールで心を回復させたわが家の子どもたちは、習いごとを増やしたり放課後等デイサービスに通うことで、新しい居場所や友達を見つけて、新しい一歩を踏み出しはじめています。

いろんな状況のご家庭があると思いますが、今一度、親としてお子さまに「どんな風に生きてほしい」のかを考えてみませんか。そして、お子さまが「どう生きたいのか」を聞き出してみてください。

そうやって言葉にすることで、大切にすべきものが見えてくるといいですね。
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