ASD(自閉スペクトラム症)の診断
ASD(自閉スペクトラム症)は子どもや特性によっても違いはありますが、おおむね3歳ごろから診断を受けることがおおいと言われています。診断では問診、行動観察、心理検査などの結果をもとに、診断基準と照らし合わせて判断されます。
問診
問診では医師から保護者に現在困っていることや発語など生まれてからの発達の経過、1歳半や3歳児健診の結果などを尋ねていきます。
問診表が前もって渡されるか、病院のWebサイトからダウンロードできる場合もあるので、事前に話す内容をまとめておくとよいでしょう。
問診表が前もって渡されるか、病院のWebサイトからダウンロードできる場合もあるので、事前に話す内容をまとめておくとよいでしょう。
行動観察
行動観察では医師が子どもの様子を観察してASD(自閉スペクトラム症)など発達障害の兆候を探っていきます。子どもが待合室にいる様子を見たり、何か作業や遊びをしてもらってその様子を観察したりといった方法があります。
心理検査
ASD(自閉スペクトラム症)など発達障害の診察では、心理検査と呼ばれる子どもの知能や発達の様子を測る検査が実施されます。代表的な検査には田中ビネー知能検査V、WISC-V、日本版KABC-Ⅱ、新版K式発達検査などがあります。
そのほかにも併存している疾患の有無などを検査したうえで、医師が総合的に判断します。
ASD(自閉スペクトラム症)の診断は子どもの場合は児童精神科、小児神経科、発達外来のある総合病院などで受けることが可能です。基本的に予約制なのであらかじめ確認しておきましょう。また、市町村保健センターなどでは心理検査を受けられる場合もあります。
下記のサイトでは全国の発達障害専門の小児科がリストアップされています。受診の際の参考にしてみてください。
そのほかにも併存している疾患の有無などを検査したうえで、医師が総合的に判断します。
ASD(自閉スペクトラム症)の診断は子どもの場合は児童精神科、小児神経科、発達外来のある総合病院などで受けることが可能です。基本的に予約制なのであらかじめ確認しておきましょう。また、市町村保健センターなどでは心理検査を受けられる場合もあります。
下記のサイトでは全国の発達障害専門の小児科がリストアップされています。受診の際の参考にしてみてください。
ASD(自閉スペクトラム症)の治療方法
ASD(自閉スペクトラム症)の根本的な治療法は確立していません。しかし、特性に合わせたサポートや環境調整などを行い、本人や家族が苦手なことへの対応方法や回避方法を身に付けられるようになることで、困りごとを減らしていくことが可能です。
特性に合った支援
ASD(自閉スペクトラム症)の子どもの困りごとは、ASD(自閉スペクトラム症)の特性と環境とのミスマッチによって起こると考えられています。
そのため、特性を把握して子どもに合ったコミュニケーション方法や環境調整の方法、それに困難をカバーできるツールの使い方を身につけるなど、その子に合った支援を行うことで困りごとを軽減させていきます。
例えば視覚に過敏がある子どもの場合、一人で自室で勉強している時には集中できても、学校の教室だと刺激が多すぎて集中ができないことがあります。その際に、教室での席を周りの動きが目に入らない先頭の席にする、パーティションで視界を区切るなどその子に合った支援を行うことで、困りごとを減らしていくといった方法があります。
また、児童発達支援/放課後等デイサービスといった公的支援サービスを利用することもできます。詳しくは後述する5章でご紹介します。
そのため、特性を把握して子どもに合ったコミュニケーション方法や環境調整の方法、それに困難をカバーできるツールの使い方を身につけるなど、その子に合った支援を行うことで困りごとを軽減させていきます。
例えば視覚に過敏がある子どもの場合、一人で自室で勉強している時には集中できても、学校の教室だと刺激が多すぎて集中ができないことがあります。その際に、教室での席を周りの動きが目に入らない先頭の席にする、パーティションで視界を区切るなどその子に合った支援を行うことで、困りごとを減らしていくといった方法があります。
また、児童発達支援/放課後等デイサービスといった公的支援サービスを利用することもできます。詳しくは後述する5章でご紹介します。
薬物療法
ASD(自閉スペクトラム症)の治療では、薬物療法が行われることがあります。ASD(自閉スペクトラム症)の特性からくるかんしゃくやこだわりを緩和するために用いられるほか、併存する疾患の症状を緩和するためにも用いられます。
薬物療法は効果が出るまで時間がかかるほか、副作用が生じることもあります。気になることがある際は、主治医に相談しながら治療を進めるようにしましょう。
薬物療法は効果が出るまで時間がかかるほか、副作用が生じることもあります。気になることがある際は、主治医に相談しながら治療を進めるようにしましょう。
ASD(自閉スペクトラム症)の子どもへの支援
児童発達支援/放課後等デイサービス
児童発達支援と放課後等デイサービスは、児童福祉法に基づき障害のある子どもに対して日常生活や集団生活の困難を解消するための支援を提供するサービスです。
児童発達支援は0歳から6歳までの小学校入学前の子どもが対象で、放課後等デイサービスは小学校入学以降の子どもが対象となっています。
どちらのサービスも障害者手帳や診断がなくても、市町村保健センター、児童相談所、医師などにより支援の必要が認められれば利用することが可能です。詳しいことは自治体の障害福祉窓口などでご確認ください。
児童発達支援は0歳から6歳までの小学校入学前の子どもが対象で、放課後等デイサービスは小学校入学以降の子どもが対象となっています。
どちらのサービスも障害者手帳や診断がなくても、市町村保健センター、児童相談所、医師などにより支援の必要が認められれば利用することが可能です。詳しいことは自治体の障害福祉窓口などでご確認ください。
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合理的配慮
合理的配慮とは園や学校などにおいて、障害のある子どもの困難を解消するために行われる配慮のことです。例えば刺激に敏感な子どもに対して教室の席を工夫したり、テストは別室で実施したりする配慮があります。
ほかにも合理的配慮の例は以下のようなものがあります。
・聴覚過敏の子どもにイヤーマフの使用を許可する
・辛くなった時に落ち着くための部屋を用意する
・予定の変更がありそうな時はあらかじめ予告する など
合理的配慮は本人や保護者と通っている園の担当、学校の担任、スクールソーシャルワーカーなどが相談しながら可能な範囲で実施していきます。
ほかにも合理的配慮の例は以下のようなものがあります。
・聴覚過敏の子どもにイヤーマフの使用を許可する
・辛くなった時に落ち着くための部屋を用意する
・予定の変更がありそうな時はあらかじめ予告する など
合理的配慮は本人や保護者と通っている園の担当、学校の担任、スクールソーシャルワーカーなどが相談しながら可能な範囲で実施していきます。
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障害者手帳
障害者手帳とは障害のある人が取得することができ、障害の種別や等級によりさまざまな福祉サービスを受けることができる公的な証明書です。障害の種別によって身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3つがあり、総称して障害者手帳と呼ばれています。
ASD(自閉スペクトラム症)など発達障害のある人は、精神障害者保健福祉手帳が対象のほか、知的障害(知的発達症)を伴う場合は療育手帳も対象です。
精神障害者保健福祉手帳は自治体の障害福祉窓口、療育手帳は児童相談所がそれぞれ窓口になっています。
ASD(自閉スペクトラム症)など発達障害のある人は、精神障害者保健福祉手帳が対象のほか、知的障害(知的発達症)を伴う場合は療育手帳も対象です。
精神障害者保健福祉手帳は自治体の障害福祉窓口、療育手帳は児童相談所がそれぞれ窓口になっています。
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自立支援給付
障害者手帳以外がない場合にも受けることができるサービスがあります。その一つが障害者総合支援法に規定されている「自立支援給付」で、ショートステイなどの介護サービス、医療費や補装具の費用の助成などさまざまなサービスを受けることが可能です。
自立支援給付を利用するには、自治体の障害福祉窓口に申請して受給者証の交付を受ける必要があります。
自立支援給付を利用するには、自治体の障害福祉窓口に申請して受給者証の交付を受ける必要があります。
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経済的な支援
上記以外に、障害の程度や状態等によっては、特別児童扶養手当などの経済的な支援、障害者控除などの税控除が受けられる場合があります。どのような支援があるか知りたいときは、自治体の障害福祉窓口などにお問い合わせください。
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