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【送迎あり】こぱんはうすさくら 札幌太平教室のブログ一覧

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【箱庭療法に現れる心のSOS】 【概念発達検査について】

教室の毎日
【箱庭療法に現れる心のSOSや叫びについて】
【概念発達検査について】

・またまた、前の児童デイサービスの話でごめんなさい。
・同じ事業所の児童デイ3箇所に通っている年中組の男の子の心理検査・心理療法を行いました。
・最近、情緒や行動が不安定になることが多く、時にパニックも現れ、また、児童デイに行きたがらないことが多く、お母さんもどう対応していいいかわからずに悩み、「また、パニックが起きたらどうしよう」と精神的に不安定になっているため、急ぎの心理検査を希望されたものです。
・○○くんとは、その年の4月から7か月以上の付き合いで、この日の心理検査については、事前に〇〇くんに説明されていたこともあり、導入はスムーズでした。
・自閉スペクトラム症の子どもに多く見られる、様々な刺激が気になって、気が散ってしまいやすいところや、苦手なものについては、回避的になりやすいところ、一瞬しかやってくれないところがあったりします。
・ただ、椅子に座って、1時間ほどの心理検査、心理療法が可能でした。
●「箱庭」では、今の〇〇くんの心の中を投影している作品を作っています。
・最初、動物を次々と砂の上に立てて置いていったのですが、その後、2匹の蛇を置いて、それに砂をかけ、そして、息で吹いて砂を飛ばし、蛇の姿が現れるのを楽しんでいます。また、動物を全部倒し、そのいくつかには砂をかけています。
・〇〇くんの、「色々なことを埋めてしまいたい」という思いや、隠された攻撃性を投影させているのかもしれません。ただ、こうやって表現することで、否定的な思いや攻撃的な感情のレベルが少し下がったと思います。
●概念発達検査(カテゴリー化)では、事物を「食べられるもの」「遊ぶもの」「その他」という大きな(概念)で括ることができず、2歳~3歳水準にとどまっています。
・刺戟をフィルターで濾過したり、ふるい分けることで、その影響を弱めたり、刺戟のトゲを丸くすることができずに、個々の刺戟にそのまま晒されて動揺したり混乱しやすく、パニックが起きやすいと考えられます。
・見慣れた刺戟であればそうでもありませんが、初めての刺戟や場面、いつもと違う場面、予定外の場面では、動揺や混乱が起きやすいと考えられます。
※迎えに来られたお母さんには、今日の検査結果の内容をごく簡単に説明し、後日あらためて詳しく説明することで了解してもらっています。

★僕は、今まで、北海道児童相談所で、延べ7000人〜8000人ほどの子どもたちの心理診断、心理治療に関わってきましたが、
情緒や心の安定は、知的能力や認知特性との相関性は低く、
いろんな刺激や物事を概念的に捉えることができるかどうかということ(概念発達)との相関性が高いということが分かってきました。
◎刺激を大きな単位でくくって【分別】というか、【仲間分け】出来るかどうかということが大切ですし、
◎個々のつらい出来事や悲しい出来事も、それが全てではなく、全体の中の一部分に過ぎず、「今は辛くても、明日はいいことがあるかもしれない」と考えられるかどうかが大切だと思っています。
※かなり深刻な虐待被害を受けた子でも、この概念発達が良好な子は、情緒や行動が著しく不安定になることはなく、また、心の傷を受けたとしても、それを自らの力で少しずつ修復していく力があるようにも感じられました。 
※もちろん、深い心の傷の場合は、人が寄り添い、共感し、包み込んであげることが必要ですし、言葉や絵や作品等で、そのつらい出来事やショッキングな体験を表現してもらうことが必要です。
※ただ、概念発達が良好だと、心の癒やしのスピードが速くなり、また、心の被害も小さくすることができると感じました。

★そして、この概念発達を支え、促すのが、模倣です。真似ることです。
★そして、それは言葉や動作の表面的なコピーではなく、その人そのものに成ろうとして模倣することです。
★子どもは、模倣によって、言葉や文化、社会的行動などを身につけていきます。学(真似)んで
いきます。
★同時に、外からの直接的な攻撃から自分を守るための【ろ過装置】や【フィルター】、そして、車で言うところの【サスペンション】や【ショックアブソーバ】を作っていきます。

◆こぱんはうすさくら札幌太平教室では、
お子さんが、スタッフやお友だちとの交流や遊び(集団療育)、そして、個別課題などを通じて、模倣の基礎を作り、模倣を引き出し、模倣を活性化させていくことを療育の一つの柱としています。
◆また、お子さんに「○○先生のような大人になりたいなぁ」「先生と同じようにやってみたいなぁ」と思ってもらえるように、スタッフも自分自身を磨き、輝くように頑張っています。
◆スタッフ自身が、希望や夢に向かってキラキラ輝く瞳を持ち、笑顔でお子さんに接することが大切だと思っています。

★こぱんはうすさくらは、まだようやく2年目に入ったばかりで、未熟なところがたくさんあります。
★これからも試行錯誤を繰り返すところがあるかもしれませんし、失敗することもあるかもしれませんが、お子さんと一緒に成長していきたいとスタッフ一同思っています。
これからもどうぞ宜しくお願いします。
 ◆但田たかゆき

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