障害児のきょうだいだからこそ、育まれていた優しさ

同じときに生を受けた双子の弟は、まだ話せず、一緒に遊ぶことができないことも全部含めて「今のお兄ちゃん」として受け止めているのでしょう。

そしてその気持ちは、母である私にはよく分かったのでした。

障害のある子どもがいれば、親や兄弟はその子の障害が治ることを願うことが一度はあると思います。私もこの子が自閉症でなかったら良かったのに、と何度となく願ってきました。

でもその思いとは別に、突然長男がすらすらと話し始めたら、まるで見知らぬ子どもを突きつけられたような感覚に襲われるのではないかとも思うのです。

7歳になってはじめて「お母さん」と呼んでくれた時のこと、他の子どもより長い時間をかけたけれど、一人で洋服を着れるようになった時のこと。

幼い仕草やたどたどしい口調を含めて、そんな長男の姿が消えてしまったら……。そう考えると、目の前の長男の姿が愛おしく、今の私たち家族にたくさんの幸せを見つけることができるのです。

「お兄ちゃんはそのままでいいんだよ」そんな弟の声が聞こえた日

「お兄ちゃんはそのままでいいんだよ」そんな弟の声が聞こえた日
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「お兄ちゃんは、お兄ちゃんのスピードでゆっくり歩けばいいんだよ、僕は待ってるから。」
自閉症児の親として味わった辛さも苦しさも、また喜びも、それら全てが結びついて、私たち家族が今の長男の姿と成長を愛しく思っているのだと、気付かせてくれた次男の言葉でした。
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