障害児通所支援施設の申し込み方法や時期、見学のポイント【児童発達支援・放課後等デイ(児発・放デイ)】
児童発達支援(児発)や放課後等デイサービス(放デイ)の利用を検討していて「施設(事業所)の決め方が分からない」という場合は、まずは見学や教室の体験に行ってみましょう。Webサイトや口コミの情報だけでは分からない実際の様子を確かめながら、子どもに合う環境なのか、スタッフの対応なども見ることができるため、大きな判断材料になります。見学の問い合わせもできる発達ナビの便利な施設(事業所)情報ページの活用法から、見学時にチェックしておきたいポイントまで解説します。
児童発達支援・放課後等デイ(児発・放デイ)などの施設は利用前に見学を
児童発達支援(児発)や放課後等デイサービス(放デイ)の施設(事業所)の多くは、無料で見学を受け付けています。
施設(事業所)によって支援プログラムや方針などの特徴、雰囲気もさまざまです。見学することでWebサイトなどの情報だけでは分からない、実際の雰囲気やスタッフの様子、子どもとの相性などを確かめることができます。できれば、いくつかの施設(事業所)へ見学に行ってみることをおすすめします。
その際は、子どもと一緒に行きましょう。子ども自身が安心して過ごすことができるか確かめることも重要です。
体験利用ができる児童発達支援(児発)・放課後等デイサービス(放デイ)も
施設(事業所)の中には見学だけでなく、体験授業を実施している場合もあります。見学時に保護者とスタッフが面談している間に、子どもがプログラムを体験するところもありますが、別の日程でじっくりと体験の時間をとることが可能な場合もあり、施設(事業所)によって方法はさまざまです。
見学の申込時に、体験利用についても質問してみるとよいでしょう。体験ではスタッフや通っているほかの子どもとコミュニケーションを取る機会が設けられている場合もあります。
子どもが施設(事業所)の過ごし方を実際に体験してみることで、「スタッフや周りの子どもたちと楽しめているか」「安心して通えそうか」といった様子を確認できます。
児童発達支援(児発)・放課後等デイ(放デイ)に見学を申し込むタイミングと方法
施設(事業所)に見学を申し込む方法には、電話やWeb、メールで予約する方法があります。発達ナビからも施設(事業所)に問い合わせることが可能です。それぞれの方法やメリットなどを紹介します。
LITALICO発達ナビ「施設情報」から予約する
発達ナビの「施設情報」ページでは、全国各地の施設(事業所)情報を掲載しており、Webからの見学予約や電話でのお問い合わせが可能な施設(事業所)もあります。
個別に施設(事業所)情報を調べたり、連絡先を探したりする必要がありません。「空き確認・見学予約」のボタンから施設(事業所)の空き状況の問い合わせや見学予約などもできます。
また、気になった施設(事業所)はクリップして保存しておけます。候補としておいた施設(事業所)を後から見返すことができます。
いつから見学するといい?
施設(事業所)の見学は実際に利用を希望する時期の数ヶ月前から始めるとよいでしょう。利用する施設(事業所)が決まって申請をしてから受給者証(通所受給者証)が交付されるまで平均すると1~2ヶ月かかるためです。
ある程度利用したい施設(事業所)を絞っている場合は2〜3ヶ月前、複数の施設(事業所)を見学してから決めようと思っている場合はそれより前に動き始めるのがよいでしょう。
新学期や引っ越しなど環境が変わるタイミングで利用を開始したいと考えている方も、申請に数ヶ月かかることを踏まえて逆算して動く必要があります。
なお、申請から受給者証(通所受給者証)の交付までの期間は市区町村によっても異なるため、気になる方はあらかじめ確認しておくようにしましょう。
個別に施設に連絡する場合
施設(事業所)の連絡先を調べ、自分で個別に連絡する方法もあります。
市区町村の窓口で施設(事業所)の情報がもらえる場合もあります。市区町村のWebサイトで施設(事業所)のリストを掲載していることもありますので、チェックしてみるとよいでしょう。
・電話
電話対応からスタッフの雰囲気を伺うことができるかもしれません。
・WEBやメール
Webサイトに見学予約のメールフォームや問い合わせ先が掲載されている場合もあります。
問い合わせ・申し込みの方法が指定されている場合は施設(事業所)の方法に従って連絡してみましょう。
そのほかLITALICO発達ナビでは障害児通所支援施設の詳しい情報を掲載しています。以下のリンクからお住まいの都道府県・市区町村を選択すれば、通所支援施設の一覧が表示され、気になる施設(事業所)が見つかったら、電話かWebで空き状況の確認や見学の相談ができますので、気軽に活用してみてください。
また、以下の検索サイトでも探すことができます。
WAM NET「障害福祉サービス等情報検索」 https://www.wam.go.jp/sfkohyoout/COP000100E0000.do
児発・放デイ見学時のチェックリスト
施設(事業所)を見学する時は、管理者や児童発達支援管理責任者などが案内することが多いようです。不安や疑問など、分からないことを確認できる機会ですので、積極的に聞きましょう。
ただ、「何をどう見たり聞いたりしたらいいのか分からない」という方もいるかもしれません。見学時に確認したいポイントをご紹介します。
見ておきたいことリスト
□ 子どもと合いそうか: 実際に施設(事業所)で過ごすのは子どもです。安心し、楽しんで通うことができそうかは大切です。
□ スタッフの対応や様子はどうか: どんなふうに子どもに接しているか、声かけなどの様子はどうか見ておくとよいでしょう。子どもの成長を見守るパートナーとして相談のしやすさも重要です。
□ ほかの子どもの様子はどうか: 曜日によって利用する子どもの年齢にばらつきがある可能性もあります。なるべく利用を考えている時間と同じ時間で見学できるとよいでしょう。子ども同士のやり取りや同世代の子どもがどんなふうに過ごしているかをみてみたり、聞いてみるとよいかもしれません。
□
施設の設備などはどうか:
感覚過敏のある子どもなどに配慮していたり、集中しやすい環境設定の工夫をしていたりする施設(事業所)もあります。
聞いておくといいことリスト
□ いつから利用できるか: 施設(事業所)の見学を受け付けていても、定員がいっぱいで利用契約ができない、ということもあります。今、利用できる状況なのか、いつから利用できるのか確認しましょう。
□ 支援プログラム: 応用行動分析(ABA)、TEACCH、感覚統合療法、作業療法、音楽療法、運動療法など、支援プログラムはさまざまなタイプがあり、施設(事業所)ごとに特色や強みがあったりします。また、遊びや行事などの余暇活動や子ども同士のコミュニケーションに力を入れているところもあります。子どもの課題や必要なサポートに合うかどうかも相談してみると良いでしょう。
□ 支援時間はどれくらいか: 実際に通える時間を確認しておきましょう。
□ イベント・行事: どれくらいの頻度でどんな活動を行っているのか。
□ 費用: 給食費やおやつ代、教材などの実費負担分について。
□ 欠席した場合の対応: 振替え利用が可能か、利用日時の変更などにどのように対応しているか。
チェックするとよいことリスト
□ 通いやすいか: 家からの交通経路やかかる時間、費用など。また、施設(事業所)による送迎の有無や送迎の範囲など
□ 支援方針: ご家庭の方針と合っているか(施設(事業所)のホームページで見られるところもあります)
□ 専門スタッフ: どんな資格を持ったスタッフがいるか、実務経験など
以上のチェックポイントを参考にしてみてください。すべての希望条件が当てはまる施設(事業所)は、もしかしたら、なかなか見つけられないかもしれません。子どもやご家庭にとって何が大切かという優先順位を整理して、利用する施設(事業所)を決めましょう。
児童発達支援・放課後等デイ(児発・放デイ)を見学したら
施設(事業所)を見学して利用したい施設(事業所)が決まったら、 障害児支援利用計画案 を作成します。市区町村の担当窓口で、指定障害児相談支援事業所を紹介してくれます。すぐに相談支援事業所が見つからない場合は、セルフプランとして、家族や支援者が作成することもできます。
参考記事: 【児童発達支援・放課後等デイ(児発・放デイ)】障害児支援利用計画って?作成方法やセルフプランについて
施設(事業所)の利用契約には受給者証(通所受給者証)が必要です。受給者証(通所受給者証)の申請を行い、施設(事業所)との契約の準備を進めましょう。
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施設のカテゴリについては、児童発達支援事業所、放課後等デイサービス、その他発達支援施設の3つのカテゴリを取り扱っており、児童発達支援事業所については、地域の児童発達支援センターと児童発達支援事業の両方を掲載しております。